美しければ良いと思うの。

なななんと！洸ちゃんが頼んでもないのにｓｓ書いてくれました！！
しかも百合！！
あれ、洸ちゃん百合嫌いじゃなかったっけ？？
それでも書いてくれる洸ちゃんが大好きだよ！！


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊



BLEACH　　乱→（勇→卯）

好き､と自覚したのはいつだろう｡

もしかしたら勘違いかもしれない｡


そんなことをずっと考えていた｡

愛友表現＜アイユウヒョウゲン＞



雨が降る｡

夏のこの暑い時期に降る雨ほどうっと惜しいものは無い―――

こういうのが憂鬱って気分なんだろうな・・・

漢字も難しいけど､感じも難しいなぁ・・・・


「鬱ってるわねぇ」


ふいに後ろから声をかけられてビックリする｡

きっと、心臓が口から飛び出そうな、って表現はこういうときに使うんだろうな、

なんてことを考えた｡

「乱菊さん・・・」

「よっ勇音！ほらほら、そんなしょぼくれてるとあたしが食べちゃうぞぉー？」

「ええええっ、遠慮します！」




「・・・何かあったの？」



乱菊さんは、苦手だ｡

苦手､って言い方は変なのかもしれないけど｡

普段おちゃらけているように見せて､いざとなったらちゃんとする人だ｡

今みたいに｡

遊んでいるように見えて、私の事をちゃんと見てくれている｡



「あ、ほらちょっと御茶しましょ？白玉あんみつの割引券持ってるのよ♪」


さぁ！といって手を引っ張られる｡

こうやって手を引かれたら､振りほどける力も私には無い。



だから、苦手なんだ｡



・・・・私は乱菊さんみたいに強くない――――







「で？何があったの？」

店につくたび乱菊さんはいつもの！と叫んだ。

店員さんはにこやかに「のみすぎはダメですよー」といって日本酒を出す｡


朝から飲む気・・・・？


「ほら、言いなさいよ｡・・・言った方がスッキリするわよ？」

ね？とヒマワリのような笑顔｡


やっぱり、乱菊さんには勝てない――――


「・・・好きな人がいるんです」

「好きな人？」

「はい。でも、その感情って『友情から来る愛』なのか

『恋から来る愛』なのか分からなくて・・・」

「なるほどねぇ・・・」

ぐび、と日本酒を飲む。口から伝う水滴がやけに色っぽい｡


乱菊さんは､少し赤くなった顔でにやりとわらった。

「じゃあさ、勇音｡その『好きな人』からキスされたとする｡・・・どう思う？」

また日本酒を飲むと､空になったコップをふって店員さんにおかわり！と叫んだ｡


キス、されたら。

あの人に､キス――――――


ぼ、と顔が赤くなるのが分かった｡

「ななななにいって・・・！」

「恥かしい？」

「そりゃ恥かしいですよ！」

「嫌だと思った？」


「・・・・・・・あ・・・」


そうあ、私、嫌だなんて思わなかった―――｡


「じゃ、『恋から来る愛』・・・決定ねぇ♪」

乱菊さんはふふんと笑うと､また日本酒に手を出した。



「っ・・・ちょっと隊長部屋に戻ってきます！」

「はいはぁい！頑張ってきなさいよォ～！」


会いたくなった｡

今すぐ会いたくなった｡


気がついた恋は､盲目だった―――――――――――――――











「嫉妬は、子供っぽいわよねぇ・・・」


うっとおしい生ぬるい風が、あたしの頬をよぎった。